
香港から日本に訪れる人は年々増加しており、コロナ直前の2019年には約230万人が訪日しています。
香港の人口は740万人ですので3人に1以上が訪日した計算になります。
これからも香港人の訪日者数は増加するのではないでしょうか。
香港の結婚可能な年齢
香港は中国の一部ですが特別行政区ですので中国本土とは法制度が異なります。
よって結婚に関する法制度も中国本土とは異なります。
・男女とも16歳以上で結婚可(21歳未満は親の同意が必要)
・再婚禁止期間は無し
香港人と日本人との国際結婚手続き
香港人と日本人の国際結婚手続きは先に日本から進める方法(日本方式)と先に香港から進める(香港方式)があり、どちらも選択することができます。
香港人と日本人の国際結婚手続きの注意点
香港人と日本人の国際結婚手続きを進める前に、いくつかの注意点がありますので説明します。
香港人が短期滞在で日本に来る場合は注意が必要
香港人が中長期ビザで日本に在留している場合には先に日本で結婚手続きをする方法が推奨されます。その理由は、日本の役所で婚姻届の手続きに必要な書類のひとつに『無配偶声明書』があります。『無配偶声明書』は在日中国領事・大使館で発行されますが、日本に中長期ビザで在留している方には『無配偶声明書』が発行されますが、短期滞在で在留する香港人には『未婚声明書』は発行されません。
先に日本で結婚手続きを進める日本方式の場合には香港の結婚証明書が発行されない
日本から手続きを始めた場合は日本の市区町村役場で結婚手続きを完了することで香港での結婚も認められます。
よって日本で先に結婚手続をした場合には香港側での結婚手続きは想定されておらず、香港の結婚証明書が発行されません。
結婚証明書は香港で家を買う時など、高額な買い物をする場合に必要となるため、将来的に香港で生活する予定がある場合には香港方式で結婚手続きを進めるほうが良い場合があります。
香港方式の結婚手続きには日本方式よりも時間がかかる
・結婚登記所の予約が必要(予約日が概ね3ヶ月以上先になります)
・結婚登記所で結婚の通知を行ってから結婚の公示がされるまで15日程度待つ必要がある。
・入籍式(結婚式)を行う必要がある
・入籍式(結婚式)には18歳以上の証人の立会いが必要
先に日本で結婚手続き(日本方式)をする場合
香港の結婚登記・記録事務所(婚姻登記事務及紀錄辦事處)で無婚姻記録証明書を取得する。
・代理人による取得可能(本人が香港以外にいる場合などの理由が必要)
・郵送申請可能(日本にも送ってもらうことができます)
・オンライン申請可能(受取は本人か代理人が直接結婚登記・記録事務所に行く必要があります)
・手数料合計820HKD(結婚記録の検索140HKD、無結婚記録証明書680HKD)
・郵送の場合には別途送料が必要
詳しくは香港特別行政区入境事務所のサイトをご覧ください。
【婚姻登記事務及紀錄辦事處】
香港金鐘道66號 金鐘道政府合署低座3樓(港鐵金鐘站C1出口)
MTR金鐘駅のC1出口からすぐです
在日中国大使館で無配偶声明書(婚姻要件具備証明書)を取得します
無配偶声明書の公証書は代理申請ができず、本人が領事館・大使館に出頭しなくてはいけません。
また、郵送不可です。
必要書類
・パスポートと写真ページのコピー
・在留カードとその両面コピー
・住民票
・声明書
・無婚姻記録証明書
取扱いが異なる場合がありますので必ず在日中国大使館に事前確認をしてから手続きをすすめてください。
日本の市区町村役場で婚姻届を提出します。
必要書類
・無配偶声明書+日本語訳
・パスポート(香港人の)
・日本人の戸籍謄本(本籍地以外の市区町村役場で届出をする場合)
無配偶声明書(婚姻要件具備証明書)が発行されない場合
在日中国大使・領事館は短期滞在で在留する香港人には無配偶声明書を発行しません。
その場合にはまず、婚姻届け提出先の市区町村役場に替わりとなる書類について問合せてみます。
一般的には下記の書類を無配偶声明書(婚姻要件具備証明書)の替わりに提出することが多いです。
・無婚姻記録証明書+訳文
・申述書(無配偶声明書(婚姻要件具備証明書)の発行を受けることが出来なかった旨の)
役所によって取扱いが異なる場合がありますので必ず事前にご確認ください。
出入国在留管理庁に配偶者ビザを申請する。
婚姻届けが受理されたら次は配偶者ビザの申請をすることになります。
既に香港人が日本で中長期在留資格をもって在留している場合には必ずしも配偶者ビザへ変更する必要はありません。
先に香港で結婚手続き(香港方式)をする場合
まずは結婚通知をする為の予約を取ります。予約はオンラインですることができます。
予約を取ることができるのは3ヶ月以上先になります。
この予約は具体的には2つの事について予約をします。
1.結婚通知の予約
2.結婚式の予約
結婚をする前に香港の結婚登記所に結婚の通知をおこないます。
【手数料】305HKD
必要書類
・香港人 IDカード原本
・日本人 パスポート
婚姻要件具備証明書
【手数料】305HKD
詳細は必ず結婚登記所に確認をお願いします。
結婚の通知をすることで結婚登記所の掲示板にお二人の結婚が公示されます。
結婚について異議がないことを15日の公示期間で結婚に異議の人が現れなかった場合は次のステップの結婚式にすすみます。
また、通知には有効期限があり、通知から3ヶ月以内に結婚登記所から結婚登録証明書を受領しなければいけません。
本籍地の市区町村役場で日本人の戸籍謄本を入手します。
外務省でSTEP2で取得した戸籍謄本に認証を受けます。
更に在日中国大使館でSTEP3で認証を受けた戸籍謄本に認証を受けます。
在香港日本領事館で婚姻要件具備証明書を取得します。
必要書類【日本人】
・認証済みの戸籍謄本+コピー
・パスポート+コピー
結婚をする前に香港の結婚登記所で結婚の通知をおこないます。
【手数料】305HKD
必要書類
・香港人 IDカード原本
・日本人 パスポート
婚姻要件具備証明書
【手数料】305HKD
詳細は必ず結婚登記所に確認をお願いします。
結婚の通知をすることで結婚登記所の掲示板にお二人の結婚が公示されます。
結婚について異議がないことを15日の公示期間で結婚に異議がある人が現れなかった場合は次のステップの結婚式にすすみます。
また、通知には有効期限があり、通知から3ヶ月以内に結婚登記所から結婚登録証明書を受領しなければいけません。
結婚式は香港の各区にある結婚登記所で行なうことができます。
人気はMTR中環駅にある香港大会堂婚姻登記所とMTR金鐘駅にある紅棉路婚姻登記所のようです。中でも紅棉路婚姻登記所は香港公演の中に位置していますのでとても良い環境で結婚式を行うことができます。


証人、結婚挙行者、新郎新婦が結婚証明書にサインします。
最後に結婚証明書を受取ります。
在香港日本総領事館で結婚の報告をします。
必要書類
・結婚証明書+日本語訳
・日本人の戸籍謄本
・日本人の本人確認書類
・パスポート(お二人の)
必要書類は事前に在香港日本総領事館にご確認ください。
出入国在留管理庁に配偶者ビザを申請します。
香港人に日本での中長期在留資格がない場合は在留資格認定証明書交付申請をおこないます。
私ども行政書士事務所にできること
弊所では配偶者ビザや在留関係の手続き全般のサポートを行ってます。
・奥様または旦那様が香港にいる場合の配偶者ビザの申請。
・ご夫婦が香港にいる場合の配偶者ビザの申請。
・ご夫婦が日本にいる場合の配偶者ビザの申請。
上記のようなケースにも対応可能です。
ぜひお問合せください。