オーバーステイ・不法滞在の方と結婚した場合の在留特別許可

「日本人と結婚したが不法滞在・オーバーステイしている」このような状況の方が、今後もパートナーと日本で結婚生活を送り続けるために、日本での在留を法務大臣に認めてもらうことを在留特別許可といいます。
本記事ではオーバーステイ・不法滞在の状態にある外国人が日本人と結婚し日本で暮らすための手続きについて解説します。
オーバーステイの外国人と結婚した場合の在留手続き
オーバーステイの方であっても日本で結婚届を提出することができます。(ただしオーバーステイの状態で国際結婚に必要な書類を揃えることは困難です)
結婚が成立したとしても不法滞在の状態になっているため、その後の配偶者ビザを通常の手続きで取得することができません。この状況で配偶者ビザで日本で暮らすための方法として2つのケースがあります。
- 在留特別許可
- 自ら出頭し、出国命令を受けて一旦出国する
在留特別許可は出国することなく手続きがすすめられ、許可がおりると引き続き日本に在留する事ができますが、許可が出なかった場合は退去強制となり、少なくとも5年は上陸拒否事由に該当します。
対して自ら出頭して出国命令を受けた場合の上陸拒否期間は1年です。したがっていずれの方法にしても入念に検討することを要します。
在留特別許可とは
在留特別許可とは、「オーバーステイ」「不法滞在」「不法入国」等の入管法入管法24条各号に規定される退去強制事由に該当し、本来は退去強制される外国人に対し、法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると判断し、その裁量により例外的に与える在留許可です。
在留特別許可のしくみ
在留特別許可は強制退去手続きのプロセスの中で行われます。まずは出入国在留管理局に出頭することからはじまります。
在留特別許可の流れの概要は次の通りです
- 入国管理局への出頭申告
- 入国警備官の違反調査
- 特別審理官の口頭審理
- 法務大臣裁決
法務大臣の裁決により「在留特別許可」もしくは「国外への退去強制」が確定します。在留特別許可が拒否され退去強制により出国した場合は最短で5年、長い場合は10年や無期限の再入国ができなくなります。
在留特別許可がみとめられやすいケース
- 日本人の子どもがいる
- 自ら出頭したこと
- 難病等により本邦での治療を必要としていること
- 夫婦としての婚姻生活を中長期的に行っていること
在留特別許可の実際の流れ
在留特別許可のプロセスは非常に複雑です。よって在留特別許可申請をした場合の申請人から見た流れを解説します。
まずは必要書類を揃えて夫婦で出入国在留管理局へ出頭します。出頭は通常の受付窓口ではなく出頭を扱う窓口になります。そして窓口にて事情を説明し、出頭のために来た旨を伝えます。しばらくする呼ばれるので別室に移動し、聴取を受けます。聴取は3時間程度されます。また、多くの場合に一旦出国することを強くすすめられます。
この際に身柄を拘束されることはほとんどなく在宅で調査がすすめられ1、2ヶ月おきに電話で出頭要請や聴き取り調査(今どこで何をしてる?配偶者は一緒か?等)がされ、結果が出るまでにこれが繰り返されます。審査が終わるまでに2年以上かかることもあります。
まとめ
オーバーステイの方が日本で引き続き結婚生活を送るためには在留特別許可を受けることを要します。在留特別許可の許可がもらえない場合には退去強制となるため、在留特別許可申請を行うか、一旦帰国して「在留資格認定証明書交付申請」を行い通常の方法で再度来日するか十分検討する必要があります。



